フリーランスのプログラマーは稼げる?年収と単価相場、成功への道筋
フリーランスのゲームプログラマーの収入は、担当領域と働き方で大きく変わります。目安は月額60〜100万円台、UnityやUnreal Engineで成果が直結する役割を担えると100万円前後も現実的です。相場は専門性の深さ(例:描画最適化・リアルタイム通信)と稼働形態(常駐/フルリモート、週5/週3・副業)で上下します。
フリーランス・プログラマーの収入実態
報酬は月額固定の業務委託が中心です。評価は「できることの多さ」よりも、「成果に直結する領域で再現性高く出せるか」で決まります。同じ経験年数でも、担当領域・役割・働き方で提示額は変わります。
【スキルレベル・技術別】月額単価の目安
ジュニア(実務1〜3年)は40〜60万円。全体平均の約64万円に対してやや下回る想定です。
ミドル(3〜5年以上)は60〜90万円で、Unity(C#)は60〜80万円が中心。
サーバーサイド(Go/Rubyなど)は運用・スケール経験があると70〜90万円(通期平均:Go 約82万円/Ruby 約80〜85万円)。
シニア/スペシャリストは90〜120万円で、Unreal Engine(C++)は平均約68〜69万円ながら、上位帯で90〜100万円、希少案件で120万円近辺も見られます。
働き方別の相場感(常駐/フルリモート、週5/週3・副業)
「稼働の読みやすさ」「コミュニケーションコスト」「責任範囲」が広いほど上振れしやすい傾向です。常駐×週5は安定提示になりやすく、フルリモートは自己完結力や英語対応が評価されやすい。週3・副業は成果の切り出しが明確だと成立しやすく、見積もりの根拠も作りやすくなります。
出典:
レバテックフリーランス 言語別単価ランキング(2024):https://freelance.levtech.jp/guide/detail/1559/
レバテックフリーランス:https://freelance.levtech.jp/
techcareerフリーランス(Unreal Engine):https://freelance.techcareer.jp/projects/skills/unreal-engine/
PE-BANK:https://pe-bank.jp/guide/freelance/freelance_unit_price/
フリーランスで1000万円は現実的か?
現実的です。たとえば月90万円を継続できれば年換算で1080万円。鍵は「高く効く領域」で成果を出し続けることと、稼働の波を契約でならすことです。準委任での固定MTG最小化、繁忙期のみ週4→週5にスライド、複数社の更新月を分散といった設計で下振れを抑えます。
単価を上げる:市場価値が高い“効く”専門性
グラフィックス/レンダリング
URP/HDRPやNanite/Lumenの適用で画づくりとパフォーマンスを両立させます。実機比較でFPS、描画バジェット、ロード時間などの数値を示せると説得力が増します。シェーダの理解は武器です。
サーバーサイド/ネットワーク
同時接続・遅延・スケーリングを見据え、リアルタイム通信の運用現実に合わせて設計します。マッチメイクや負荷試験の前倒し設計、監視・運用コストの見積もりまで触れられると評価が安定します。
パフォーマンス最適化
CPU/GPUプロファイルでボトルネックを特定し、メモリや描画負荷を削減します。ビルドサイズ、ロード時間、ドローコールの改善幅を記録し、再現手順を残すと単価根拠になります。
仕事を切らさない案件獲得術
エージェントを“軸”にする
非公開案件の母集団と交渉代行を活用します。直請けの種まきと並走させ、受注の谷を浅くします。相性が良い領域(Unity/Unreal Engine/サーバー)を明確に伝えると提案の精度が上がります。
GitHubで“コード”を見せる
個人プロジェクトでも構いません。READMEに実装意図・測定結果・再現手順を記載します。Addressablesやビルド設定、最小再現のリポジトリは面談の通過率を押し上げます。
技術ブログ/登壇で“指名”をつくる
つまずきやすい論点に絞って発信します(例:Netcode for GameObjectsの落とし穴、Nanite利用時のLOD設計)。「この領域ならこの人」という想起が生まれると、相談の入口が増えます。
見積もり・契約の勘所(単価を落とさない)
- 成果物の受け入れ条件とレビュー観点を先に定義する。
- 稼働のスライド条件(例:週3→繁忙期のみ週4)を明文化する。
- 著作権やソースの取り扱いを契約書に分離記載する。
よくある質問
週3や副業でも、Unity/Unrealのフリーランスは可能?
可能です。成果の切り出しとコミュニケーション設計が明確なら成立しやすく、提示の根拠も作りやすいです。
フルリモートと常駐で単価は変わる?
変わることがあります。自己完結力や時差・英語対応があればフルリモートでも上振れしやすく、常駐週5は稼働の読みやすさで安定提示になりがちです。
URP/HDRPやNanite/Lumenはどの程度評価される?
ターゲット機の前提に合わせ、最小プロジェクトで数値比較を示せると評価が上がります。再現手順があると交渉に強いです。
見積もりはどう組む?
要件の粒度→受け入れ条件→検証方法→リスクのバッファの順で積み上げます。単価交渉は測定と比較をセットにします。
まとめ
相場は60〜100万円台、狙いを定めれば100万円前後へ。評価は知識量ではなく、どの成果を速く・安定して出せるかで跳ねます。強みを一つ決め、計測と比較で証拠を積み上げ、エージェントと直請けを併走させる。この設計が収入の安定と上振れにつながります。
