「もう遅いかも」を一瞬で打ち消す3つの数字

転職ページを閉じる前に、この30秒だけ数字を眺めてください。不安よりも「いけるかも」が勝ち始めるはずです。

  1. 開発現場の35%が30代
    2024年の CESA 調査では、開発スタッフ512名のうち30〜39歳が176名(34.4%)[^1]。もはや“若手だけ”の業界ではありません。
  2. 「30代歓迎」求人が3,700件超
    求人ボックス検索でヒットした公開求人は3,729件(2025年7月時点)[^2]。プログラマーはもちろん、PM・QA・コミュニティ運営など未経験OKポストもズラリ。
  3. 平均年収は30代後半で+37万円
    厚労省の2024年統計によると、ゲームプログラマーの平均年収は30–34歳で558万円、35–39歳で595万円[^3]。経験が“頭打ち”になるどころかギアが一段上がっています。

市場拡大・求人の厚み・収入アップ——三拍子そろった今こそ、30代スタートダッシュのベストタイミング。次章では、実際に30代後半からキャリアを跳ね上げた成功例をのぞいてみましょう。

[^1]: CESA「ゲーム開発者の就業とキャリア形成 2024」|https://www.cesa.or.jp/uploads/2025/info20250120-1.pdf

[^2]: 求人ボックス「ゲームクリエイター 30代歓迎の求人一覧」|https://xn--pckua2a7gp15o89zb.com/%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC-30%E4%BB%A3%E3%81%AE%E4%BB%95%E4%BA%8B

[^3]: 厚生労働省「令和6年 賃金構造基本統計調査 結果の概況(第14表)」|https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2024/dl/14.pdf

30代から飛び込んで結果を出した5人のリアルストーリー

「未経験じゃ無理かも…」と感じたら、まずは先人の足跡をたどってみてください。共通していたのは、前職で鍛えた強みをそのまま持ち込み、成果を数字で語ったこと――たったそれだけでした。

  1. IT営業 → アライアンス担当
    12年の法人交渉経験を活かし、既存IPのクロスプロモ案を提案。経営層プレゼンが刺さり大手パブリッシャーに転職、初年度3.2億円の新規売上を生む。
    参考:AltPlus|アライアンス事業部インタビュー
    https://www.wantedly.com/companies/altplus/post_articles/277632
  2. CS(通信キャリア) → コミュニティマネージャー
    NPS改善フローを“ユーザー熱量アップ施策”へ翻訳。AltPlusの「GAME COMMUNE」でコミュニティ運営を任され、参加企業数を半年で1.4倍に。
    参考:AltPlus|コミュニティマネージャー インタビュー
    https://www.wantedly.com/companies/altplus/post_articles/131734
  3. 広告プランナー → ソシャゲ企画
    TVCMとデジタルの統合戦略をユーザー分析×KPI設計に転用。WFSへ直応募し、新規2DタイトルでDAU20%増を達成。
    参考:WFS|中途社員インタビュー
    https://www.wfs.games/blog/story/interview46/
  4. 派遣QA → 正社員QAエンジニア
    Pythonで自動テストを自作しGitHub公開。テックオーシャンへ正社員転換し、テスト工数を30%削減して評価Sランク。
    参考:テックオーシャン|フルリモートQAエンジニア インタビュー
    https://www.wantedly.com/companies/company_7722908/post_articles/923642
  5. 教育業界営業 → 採用ブランディング
    保護者対応×KPI運用のノウハウを“採用マーケ”に再構築。noteで人事ブログを週1更新し、monoAIに転職。半年で採用工数を25%短縮。
    参考:monoAI|元教育業界営業の人事ストーリー
    https://note.com/monoai/n/n0ba882866cf3

つまずきやすい3つのポイントと立て直しのコツ

「書類が通らない…」「入社後が不安…」と感じるのは自然なこと。実は、あと一手の準備でクリアできるケースがほとんどです。

ポイント① 情報が足りないまま応募スタート

‐ とりあえず応募 → 不採用が続き、気持ちがしぼむ。

【立て直しのコツ】

  1. ゲーム特化エージェント2社+総合1社を同時登録。
  2. 初回面談で「採用基準・年収レンジ・期待スキル」をヒアリング。
  3. 聞き出した必須スキルをシートで色分けし、◎が7割以上の求人だけに的を絞る。
ポイント② “完成度100%になったら公開”のポートフォリオ

‐ 更新前に面接機会が過ぎてしまう。

【立て直しのコツ】

  1. 30%完成でも GitHub へアップ。
  2. 週1コミット/月1リリースノートで成長過程を見せる。
  3. README に「今後の改良プラン」を添え、伸びしろを可視化。
ポイント③ 年収だけで内定を即決

‐ 入社後カルチャーが合わず、早期退職リスクが増す。

【立て直しのコツ】

  1. 最終面接前に「5年後なりたいロール」を1枚にまとめる。
  2. そのロールに必要なスキルが社内で伸ばせるか、質問して確認。
  3. ギャップが大きい場合は“キャリア伸び率”を優先し、再検討する。

参考までに、Unity 系の週3リモート案件は公開だけで約225件あります。現職を続けながら“試運転”できる選択肢も、ぜひ視野に入れてみてください。

90日で動き出す準備ロードマップ ── 5ステップで「学習→実績→応募」を回す

  1. 求人要件をスキルマップ化
    ・気になる求人をスプレッドシートに貼り付け、必須スキルを色分け。
    ・自分のスキルを「◎即戦力/△学習中/×未習得」で対応させ、◎が7割以上の求人に的を絞る。
  2. 基礎スキルを集中学習で吸収
    ・週末+平日2hを固定し、職種別の短期講座を完走(例:
    • 開発系→Unity/Unreal入門、
    • 企画系→ゲーム心理学・KPI講座、
    • QA系→自動テスト基礎、
    • コミュニティ運営→SNS分析コース)。
      ・学習アウトプットを1つ作成(ミニゲーム、改善レポート、テストスクリプト、施策プラン等)して初回公開。
  3. “動くポートフォリオ”を育成
    ・成果物を格納するプラットフォームを選択(GitHub、Notion、Slideshare、Behance など職種に合うもの)。
    ・週1アップデート/月1まとめ記事で更新履歴を可視化し、学習の継続力を示す。
  4. STAR法で面接ストーリーを5本用意
    ・Situation/Task/Action/Result で成功体験を台本化(直近プロジェクト×3+課題解決+チーム育成)。
    ・スマホ録音で声出し練習し、回答を“体で覚える”。
  5. エージェント併用&週3リモートで試運転
    ・ゲーム特化2社+総合1社に登録し、求人重複と年収交渉を並走。
    ・公開だけで約225件ある週3リモート案件を活用し、実稼働でカルチャーフィットを確認。

90日後には「応募する求人が定まり、職種に合ったポートフォリオが稼働し、面接回答も仕込み済み」という状態に。ここまで来れば書類通過から内定までの道筋が一気にクリアになります。

まとめ──30代は“キャリアの終着点”ではなく加速ゾーン

市場は拡大し、30代歓迎求人は3,700件超。年収も30代後半でさらに伸びている――数字が示す通り、「若手しか採らない」はもう過去の話です。

このガイドで押さえた5つの観点をもう一度確認しましょう。

  1. データで不安を晴らす「3つの数字」
  2. 前職スキルを武器にした成功事例5選
  3. つまずきを避けるチェックポイントとリカバリー策
  4. 90日で動き出す学習・実績づくりロードマップ
  5. 自己診断シートで強みと伸びしろを可視化

「完璧に準備が整ったら」ではなく、まずは小さく動くことが成功者の共通点です。今、スマホのカレンダーに最初の空き30分を見つけて、

STEP1:スキル棚卸し

と入力してみてください。予定を入れた瞬間から、あなたの経験は“ゲーム業界で戦える武器”へ変わり始めます。

30代は遅れを取り戻すフェーズではなく、これまでの経験をアップデートして伸ばすフェーズ。次に行動するのは、あなたの番です。