
「フリーランスのゲームクリエイターの年収ってどれぐらいなの?」
「ゲーム業界で働くことに将来性はあるの?」
フリーランスのゲームクリエイターになる上で、このような不安を感じているのではないでしょうか。
企業に縛られず、プログラマーやデザイナー、プランナーなど自分の得意分野に特化したり、アート系やプログラム系など複数の職種を掛け持ちしたりできるのがフリーランスの強みです。
本記事では、フリーランスゲームクリエイターの将来性や年収事情とともに、成功するための5つのポイントを解説します。
ゲームクリエイターとして独立したいと考えている方は、ぜひご一読ください。
フリーランスゲームクリエイターの将来性と平均年収

フリーランスに転身後も、安定して稼ぎ続けられるのかが気になる方も多いでしょう。まずは、ゲームクリエイターの将来性と平均年収を解説します。
ゲーム業界のフリーランス需要は高まっている
Fortune Business Insights社の調査によると、世界のゲーム市場は2023年から2030年にかけて、2,817.7億米ドルから6,657.7億米ドルまで拡大し、年平均成長率(CAGR)は13.1%に達する見込みです。

引用元:Fortune Business Insights『Gaming Market Size, Industry Share, Growth, Forecast, 2030』
オンラインゲームやモバイルゲーム市場の成長に加え、VR/AR技術の進化により、VR/ARゲーム開発スキルやGodot Engineのような特定のゲームエンジンのスキルを持ったフリーランスの需要も高まっています。
###平均年収は720〜840万円ほど
次に、フリーランスの年収事情を見ていきます。会社員と比較した平均年収は以下のとおりです。
働き方 | 平均年収 |
会社員 | 525万円 |
フリーランス | 720〜840万円※ |
※フリーランスの平均年収は、freelance hubの月額単価相場の中央値をもとに計算
また、以下の表はゲーム業界の月額単価相場を示しています。

中央値は60~70万円であるものの、最高単価は100万円を超えるケースもあります。会社員ではどのように成果を上げても、給料が急激に上がるケースは稀でしょう。反面、フリーランスはスキルと営業力を磨ければ、収入は青天井になります。
フリーランスゲームクリエイターの仕事は今後も需要が見込まれ、より稼ぎやすくなる可能性を秘めています。
フリーランスゲームクリエイターに求められるスキルは多岐にわたる

フリーランスゲームクリエイターとは、特定の企業に所属せず、ゲーム開発に携わるクリエイターを総称した職種です。必要となるスキルは職種ごとに異なります。
以下の表に、職種ごとに求められるスキルをまとめました。
職種 | 必要なスキル | 詳細 |
プロデューサー | マネジメント能力 | プロジェクトの予算やスケジュール、人員などを管理し、計画通りに進行させる能力。リスク管理も含む。 |
ビジネス感覚 | 市場のニーズを理解し、ゲームの収益性を見極め、成功させるための能力。 | |
リーダーシップ | チームをまとめ、目標達成に向けて牽引する力。メンバーのモチベーションを高め、能力を引き出す。 | |
ディレクター | プロジェクトマネジメント能力 | プロデューサーの計画にもとづき、制作現場を指揮。各部門の進捗を管理し、問題を解決する。 |
技術理解力 | ゲーム開発に使われる技術(プログラミング、デザインなど)を理解し、適切な指示を出すための知識。 | |
チームマネジメントスキル | 制作チームのメンバーをまとめ、育成する能力。 円滑なコミュニケーションを図り、チームワークを高める。 | |
ゲームプランナー | ゲームに関する深い知識 | 幅広いゲームジャンルに精通し、トレンドを把握する。面白いゲームの要素を分析し、企画に取り入れる。 |
発想力 | 既存の枠にとらわれない、斬新なアイデアを生み出す力。 | |
マーケティング感覚 | ターゲットとするユーザー層を理解し、ユーザーに響くゲームコンセプトやプロモーションを考える。 | |
シナリオライター | 高い文章力 | 魅力的な文章で、プレイヤーを物語に引き込む力。 キャラクターの感情や情景を、生き生きと描写する。 |
創造力 | 独創的な世界観やキャラクター、ストーリーを生み出す。 プレイヤーを驚かせ、感動させる物語を創造する。 | |
ストーリー構築力 | 物語の構成を組み立て、伏線を張り、クライマックスに向けて盛り上げていく構成力。 | |
グラフィックデザイナー | デザインスキル | 色彩や構図などの知識を駆使し、魅力的で機能的なデザインを作成する能力。 |
描画ソフトの操作技術 | 3Dモデリングやテクスチャリング、アニメーションなど、専門的なソフトウェアを使いこなす技術。 | |
アート感覚 | 美的感覚。優れたデザインを見抜き、作品に反映させる。 | |
サウンドクリエイター | 作曲能力 | ゲームの世界観やシーンに合った音楽を作る能力。メロディーやリズムを操り、感情を表現する。 |
DTM技術 | DAW(デジタルオーディオワークステーション)を使いこなし、作曲や編曲をする技術。 | |
音楽理論の知識 | 音楽の構造やルールを理解し、作曲や編曲に活かす。 | |
プログラマー | プログラミング言語の習得 | ゲームエンジンや開発環境に合わせて、適切な言語を選択し、コードを記述し、ゲームの機能を実装する。 |
アルゴリズムの理解 | 効率的な処理手順を考え、プログラムに落とし込む能力。ゲームのパフォーマンスを最適化するために重要。 | |
デバッグ能力 | プログラムのバグを発見し、修正する能力。テストプレイを重ね、問題点を特定し、解決する。 |
ゲームクリエイターの職種には、上位のレイヤーになればなるほど、専門スキル以上に、マネジメントやリーダーシップなどの能力も求められます。どの職種を目指すのかは、以上の表を参考に検討してみてください。
フリーランスゲームクリエイターとして成功するための5つのポイント
フリーランスゲームクリエイターとして成功するには、継続的な努力が不可欠です。ここでは、実践すべき以下の5つのポイントを解説します。
- 最新技術をキャッチアップし続ける
- 学んだスキルをアウトプットする習慣をつける
- 意思疎通に重点を置く
- 品質には徹底的にこだわる
- 継続的な案件獲得のために営業力をつける
①:最新技術をキャッチアップし続ける
スキルを磨き市場価値を高め続けることが、成功に重要な要素です。
ゲーム業界では技術の進歩が速く、UnityやUnreal Engineなどの主要エンジンのアップデートやGodotのような最新ツールにもアンテナを張る必要があります。
また、以下のキャッチアップも必須です。
- 最新ゲームエンジンのパイプラインやシェーダーなどの技術を学ぶ
- プログラミング言語の最新バージョンに対応する
- エンタメ作品に多く触れ、ゲームを生み出す発想力を鍛える
同じ手法ばかりをしているとスキルも上がらず、いずれ発注されなくなるでしょう。一方で、自己研鑽を続ければ、対応できる案件の幅が広がり、フリーランスとして活躍し続けられます。
②:学んだスキルをアウトプットする習慣をつける
キャッチアップした情報やスキルをすぐに試す習慣をつけましょう。
たとえば、数日から1週間程度で個人またはチームで、ゲームの企画・開発・発表を一気通貫で行うゲームジャムがあります。
ゲームジャムでは決められた期間内にゲームを完成させなければならないため、実践的なスキルが身につくとともに、小さな成功体験を積むことができます。
完成したゲームはポートフォリオにも掲載できるので、実績としてアピールも可能です。
また、ゲームジャムを通じて同業界のつながりもできるため、人脈形成にも有効です。
③:意思疎通に重点を置く
ゲーム開発では、クライアントやチームメンバーとどれだけ意思疎通できるかが、プロジェクト成功の鍵を握ります。円滑なやりとりには、以下のスキルが必要です。
- 仕様書やデザイン資料を活用して認識のズレをなくす
- 参考ゲームの動画や画像を共有してイメージを共有する
- 専門用語を噛み砕いて説明できるようにしておく
以上のように、ゲーム開発現場には特有のコミュニケーションのコツが存在します。これらを押さえて、常に仕事が溢れるフリーランスになりましょう。
④:品質には徹底的にこだわる
フリーランスでは、プロ意識を持って仕事をするようにしましょう。
ゲームには、ユーザーにとってバグが生じない動作環境が第一に求められます。単に要件を満たすだけでなく、自主的な修正・改良に加え、現状を踏まえた提案ができれば、クライアントの期待を超えるクオリティになります。
結果として「この人に任せれば安心」だと思われ、継続的な発注や新規プロジェクトの相談を受ける機会も増えるでしょう。
⑤:基本的な契約知識を押さえておく
フリーランスとして活動するには、基本的な契約知識も不可欠です。
契約関連のトラブルは全て自己責任となり、著作権法違反は刑事罰に問われる可能性もあります。
契約書では、以下の項目を入念にチェックしましょう。
- 納品物の著作権帰属(自分かクライアントか)
- 利用範囲(媒体、期間、地域)
- 報酬
- 支払い条件
- 秘密保持義務
また、業務委託契約書の著作権条項や秘密保持契約(NDA)も大切です。契約内容に違和感がある場合は、契約締結前にクライアントにチェックするようにしましょう。
フリーランスゲームクリエイターとして成功したいならエージェントに相談を
フリーランスのゲームクリエイターは、自由度の高い働き方を実現できる一方で、収入の不安定さや事務作業の実施など、会社員とは異なる課題が存在します。安定して稼ぎ続けるためには、スキルアップや営業活動など乗り越えるべきハードルも決して低くありません。
しかし、これらを全て一人で解決するのは容易ではないでしょう。
フリーランスとして最高のスタートダッシュを切るために、まずは以下より無料相談をぜひご利用ください。